著作権とコピーとCCCD

13-特集, 3-OLD LOG ブログ記述日時 2003年10月26日日 , 02:20

最近音楽CDに関して、いろいろなところでCCCDが大きく取り上げられ話題になっていますが、制作側の方々のサイトなどを見ると、やはり重く受け真剣に考えていられる方が多いようです。そこで、予定を変えCCCDについてのコラムを消費者の意見として書きます。



現在の音楽CDの状況

まず問題となっているのは不正コピー。元々音楽がビジネスとなり、さらに録音可能なメディアが消費者に広まった時点から不正コピーというのは存在しているんですが、近年MP3などのデジタル圧縮技術が一般的になり、ネットの普及も相まってコピーされた音楽ファイルのやり取りが爆発的に増加したことが問題となっています。
さらにその普及度の高さから不正コピーという意識が薄れきっていて、犯罪の自覚が全くといって良いほどない状況でコピーが行われているということです。これは音楽に限らず様々なジャンルに言える事ですが、商品のコピーは売り手にとって常に悩みの種です。

次は、音楽CDの売り上げの激減。上で述べた不正コピーや不景気の影響、名曲などと呼ばれるような曲など消費者に大きく影響する話題性の低下、など色々な要素が絡み合って現在の状況ができているのだと思います。しかしそれを丸々全て不正コピーの責任に転嫁してしまっているレコード会社たち。


CCCDのメリット・デメリット

メリットはレコード会社が謳っている通り、デジタルコピーがしづらくなること。そして結果的に採用した場合の売り上げが増加していること。
デメリットは、簡単に書くと、音質の低下・CDを読み込むハードへの影響・少しの手間で簡単にコピーができてしまうこと。

まずCCCDの特徴は、コピーガードではなく読み取りへの制限をするというものです。PCなどのマルチセッション(CD-EXTRAやCDROMなど)に対応したハードで読み込んだとき、実際の音楽データの格納されているセッションではなく、他のデータが格納されているセッション(通常はTrack2)を自動で読み込むようにしてあり、それを読み込んだ場合専用プレイヤがAutoでインストールされ、予め用意された48kbpsの音楽データを再生するようになっています。
ここで問題なのは、勝手にプレイヤがインストールされること。AutoPlayを切るなど回避方法はありますが、極端に言えばこれは「ウィルス」と変わりません。それが狙いなのでしょうけど、迷惑以外の何でもないと思います。

では次に、実際消費者から問題とされていることについて書きます。
・音質の低下
エラーの含まれたセクタがディスクの全域に散りばめられているため高速で読み取りを行うようなドライブでは音飛びやノイズの発生原因となる、というCCCDの仕様によるもので、まずそのエラーセクタによってハードに負担をかけ、更にエラーセクタがある分音質も低下してしまうということです。消費者はオリジナルの音源を聴くことはできないのであまり気にならないのかもしれませんが、少し意識して聞いてみると比べなくても「ん?」と感じるほど音質は低下しているようです。
・ハードへの影響
上で述べたエラーセクタなどの所為でハードへかなりの負担をかけてしまい、結果ハードの劣化や故障を高確率で引き起こしてしまいます。これは迷信などではなく事実起こっている問題で、かなりの数の報告が出ているようです。新品のプレイヤでも故障してしまうというのはやばいんじゃないかと思います。

そして最も問題なのは、メーカ側の保障が一切無いということです。CDとは全く別の仕様のものを音楽CDとして売り、それによって起こった如何なる問題にも責任は持ちません、と。通常ではありえない状況です。デジタルコピーも嫌だけど通常の使用に関してもどうなったって関係ない、って一体何なんだと。消費者から叩かれるのは当たり前ですね。

そしてCCCDは無い方が良いと言われる1番の理由、少しの手間で簡単に誰でもコピーできてしまうこと。
2つ方法があるんですが、
まず1つ目、いくら読み取りを制限しているといっても、読み込めるハードさえあればいくらでもコピーできてしまうので、それを利用すること。読み込めるハードを用意しコピーするか、PCで擬似的にそういうドライブを作りコピーするという方法があります。具体的には、CDをイメージとして吸出しDAEMON Toolsなどのバーチャルドライブでマウントすることで、何事も無く読み込めてしまいます。
そして2つ目、そもそもマルチセッションではなくシングルセッションとして読み込んでしまえば良いということ。初めのセッションだけを読み込むように設定できるソフトを利用したり、初めのセッションを通常のシングルセッションとして書き出すという方法があります。しかも、こういった方法だとエラーセクタが修正されるので音が良くなります。かなり音が違うようです。
読み込めるハードを用意しても良いし、こういったソフトなどもフリーで手に入るので、後は自由にコピーし放題。CCCDの意味が全くありません。


- これからどうすべきなのか -


CCCDはレコード会社の苦肉の策だということから考えれば何か道が見つかるかもしれません。
CDを売ることが目的であるレコード会社と、できるだけ多くの人に曲を聴いて貰うことが目的である制作側の方々の意見が食い違うのは仕方の無いことだと思います。採用することで売り上げが上がってしまう現状から、CCCDを採用すると決定するのも分かります。
しかしそのCCCDが問題なのです。これだけ多くの問題を抱えているものを採用するのはどうかと思いますし、それに対して一切の責任を負わないというのも、普通に考えたらおかしい、ありえないことだと思います。

しかし
その根本は「不正コピー」に多くあることを忘れてはいけません。

どのサイトを見ても、多くの問題を抱えているCCCDやそれを採用しているレコード会社ばかりが叩かれ、原因である不正コピーについてほとんど触れていないところばかりだということからも、不正コピーに対する意識が希薄という事実が伺えます。
CCCDは苦肉の策なのです。(全て不正コピーのせいにしてしまうのはどうかと思いますが)一昔前のようにしっかり音楽CDが売れていれば良いのですが、売り上げが伸びないので仕方なく採用しているのです。CCCDに変わる新しい技術の研究・開発もちゃんとしているようですし。

多分音楽CDの不正コピーをしたことが無い人なんてほとんど0だと思います。制作側の人やレコード会社の人でさえ、不正コピー・又はそれに繋がる行為(所謂横流し)をしているという事実も良く耳にします。(マジです)ソフトウェア会社やACCSの中にもWAREZ行為をしている人間がいるのと同じように、音楽業界でもそういうことが実際あるのです。
と、これは置いといて。
犯罪という自覚もなく不正コピーが行われ、多くの人が意識せず不正コピーになる行為をしながら生活しているんです。CCCDに変わる物が出てきたとしても、それでは何も改善されないと思います。

CCCDなどというあってはならないものを無くすのも、もちろん重要なことだと思います。
そして音楽は「音」である以上、コピーは絶対に防げません。コピーガードなどで抑え付けたとしても、不正コピーはなくならないでしょう。

しかし、自身で意識し「不正コピー」という行為を減らすことは可能なはずです。CCCDの採用をやめさせ別の解決策を考えてもらうことも必要ですが、CCCDやレコード会社を叩くなら、自分や自分の周りからそういったことを減らす努力をすべきではないでしょうか。不正コピーということを知り、意識を持って生活することが、消費者として1番の解決策になるのではと思います。


最後に
ここまで書いておいてなんですが、ぶっちゃけレコード会社が苦肉の策を講じる必要も無いほど音楽CDが売れれば何も問題ないんじゃないかと。
難しいかもしれませんが、レコード会社はCDが売れれば文句は無いようですから。


それと最も忘れてはいけないことは、音楽の本質は、音質ではないこと。音楽家の方や制作側の方が良く言われていることですが、音楽というものは音自体の質ではなく、音の集まった時のその全体的なもの、そしてそれを聴き、何かを感じ、思い、楽しむということ。それは何が起こっても、人間がいる限り普遍なものだと思います。

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