文学の秋2-2

1-言葉, 12-心・精神 ブログ記述日時 2005年10月18日火 , 17:25

若い頃はさぞ綺麗だったのだろうと思わせる、顔立ちの整ったお婆さん。
私に気づくと、ゆっくりと微笑んでくれた。その笑顔に心地よい温かさを感じ、自然と私も微笑み返していた。

このバス停はもう使われていないだろうから、休んでいるだけなのだろうけど、とりあえず聞いてみた。

「待ってるんですか?」

すると

「ええ、待ってたんだよ。」

バス、来るのかな。


良いですかと断り、お婆さんの隣に座った。
景色に何か違和感を感じたが、特に気にもせず、お茶を飲んで一息。少しの間ぼんやりと景色を眺めていた。
会ったばかりのお婆さんに何とも言えない親近感を抱き、そのまったりとした雰囲気に浸っていると、

「ん?」

やはり景色に違和感を感じる。さっきバス停を見つけた時、こんな風景だったかな・・・。
しかし、その違和感も一瞬で消え、唐突な眠気に襲わ れ t ...


 ・・・

 ・・・

 ・・・


 ん・・・、少しの間だけ眠ってしまったらしい。

お婆さんはずっと景色を眺めているようだ。
顔を起こして前を見てみる。

 っ!!!!


私は混乱し、何が起こったのか分からず、首を振っていた。
目を閉じ、なんとか2回深呼吸し、もう一度目を開ける。


・・・え!さっきと違う!

「お婆さん!このバス停動いてる? さっきと風景が違うようなんだけど。」

とっさに、敬語を忘れてしまった。

「いや、動いてはいないよ。
    お前さんには何が見える?」


もう一度見てみる。
キラキラと輝いた緑の野原に、向日葵が並んで咲いていた。

夏だ。

数人の子供が楽しそうに駆け回っている。

「夏の野原で、子供達が楽しそうに遊んでいます。なんですか?これ。」

「そうか。やっぱりお前さんか。
    ・・・来て良かったよ。」


今現実に起こっている出来事が信じられず、間近で見て確かめようと
思わず立ち上がった。

「こらこら、ここから出ちゃいかん。また置き去りにされてしまうよ。」


-つづく-

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写真とかCGを載せるYuKiNKOのブログ「CLEVER」make Your Style. keep Your Style. Your World will Be there. Dream Comes True.主に日記とコラムで写真も。